衣川晃弘大先生の見聞会講話集「21世紀を幸せに生きる」第12巻より
2020年(令和2年)4月19日 ベストグループ道央・道南一日研修 ②
私は父にとても感謝しているのです。だから、父が病気になった時は、泣いたものです。神様は、本当に良い父と生みの母、育ての母を、私に与えて下さいました。
だから、私の考え方は、貧乏な物の考え方をしないのです。言い訳はしません。「できない」と言ったこともありません。親のせい、人のせいにしたこともありません。
社会のせいにしたこともありません。「やってみないと分からない」という、人格にならせていただきました。それは、父のお陰と育ての母のお陰と、きっと生みの母のお陰もあるのだろうと思います。
貧しい家庭の中でも、父は高校の入学金を出してくれました。私の学生時代は、当時大学へ進学する学生は、僅かでした。私は高校を就職コースで卒業して就職し、ある薬品会社に二カ月だけ勤めました。
しかし、「社会の役に立つには、学問も必要だ。大学に行きたい」と思い、親への相談なしに、たった二カ月で会社を辞めました。出世するために大学へ行こうと思ったのではなかったのです。
父は私が会社を辞めたことを心配していましたが、「お父ちゃんはお前を信じている」と言って、私を信じてくれました。私は新聞配達をしながら、高校、大学を卒業させていただきました。
大学三回生の時に、販売店の所長を命じられ、専業の販売員さんを四名お預かりしました。今のお金にして月給を三十万円、ボーナスは今のお金で百万円を下さいました。
私がやることなすこと全て上手くいったのは、信用を得ていたからです。言ったことをやり遂げなければ、信用されません。約束を破る人は、信用されません。
私は幼少期からずっと父の姿を見てきて、「信用をなくしたら終わり」と思ったのです。父は戦争から帰ってから旧国鉄に勤めましたが、私を育てるために旧国鉄を辞め、石屋さんを始めました。
父は、家にお金がなくても、お金の無い方からは手付金だけを貰って、残りの代金を貰わなかったのです。そのために、父はお金払いが悪かったのです。お金がなかったら支払いができません。その結果、父は信用を失ったのです。
ですから、金銭の約束を破ると信用がなくなるのです。あなた方は、約束を守っているでしょうか。親との約束を守っているでしょうか。人との約束を守っているでしょうか。金銭の約束を守っているでしょうか。私は約束を守り通してきたから、信用を得たのです。
信用をなくしたら人生は終わりです。どんなに尊い教えを学んでも、信用をなくしたら人生は終わりなのです。だから私は、自分の体が大変な状態にあっても、一円も貰わずにベストグループを創り上げてきたのです。
私はそれくらいの信念があるから、何があってもやり遂げてきたのかもしれません。私は、あなた方と何ら変わらない人間です。ただ、私は努力だけはするのです。
私はこの世界へ来て、インドへ二十七年通い続けています。そして、努力をした結果、少しは真理に到達させていただきました。
この宇宙の中の教えはたくさんありますが、私にとっては魅力がありません。宇宙の外の教え、宇宙を創られた御方(おかた)の教えを、真理というのです。私は宇宙を創られた御方の教えを、少し知っているのです。
だから、私はやり上げる力をお預かりしております。では、宇宙を創られた御方とは、一体どのような御方なのでしょうか。人間は何のために創られたのでしょうか。真理を学ぶと、自(おの)ずとその答えが導き出されます。そして、この世のことに魅力が少なくなってくるのです。
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